子宮筋腫は腫瘍部位によって3種類に分けられます
子宮筋腫は、子宮のどの部分に筋腫ができるかにより、下記の3種類に分けられます。
筋層内子宮筋腫(きんそうないしきゅうきんしゅ)
子宮の厚い筋層にできる筋腫で、子宮筋腫のほとんどがこの筋層内子宮筋腫と言われています。
漿膜下子宮筋腫(しょうまくかしきゅうきんしゅ)
子宮の外側を覆う漿膜と呼ばれる膜の下にできる筋腫です。
漿膜下子宮筋腫は自覚症状がないため、発見が遅れる場合が多いです。
粘膜下子宮筋腫(ねんまくかしきゅうきんしゅ)
子宮の内側の粘膜にできる筋腫です。
粘膜下子宮筋腫の場合、腫瘍そのものが小さくても、生理の量が非常に多くなったりして、貧血などの症状が強く表れます。
エストロゲンの影響?子宮筋腫の原因
子宮筋腫ができるメカニズムはまだはっきりと解明されたわけではありませんが、女性ホルモンの一つであるエストロゲンの影響で大きくなるということが分かっています。そのため、子宮筋腫が見つかるのは30代~40代の女性がほとんどです。
生理痛・生理が長い・出血量が多いときは要注意!子宮筋腫の症状
子宮筋腫は、発生した部位によって症状が出る場合と出ない場合があります。主に症状が出るのは粘膜下筋腫で、貧血や月経困難症・過多月経・不正性器出血などがあらわれます。漿膜下筋腫、筋層内筋腫の場合、初期の状態では自覚症状はほとんど出ることはありませんが、大きくなると、過多月経や周囲臓器の圧迫による、水腎症や便秘・頻尿・腰痛などの症状が表れます。
状態によっては様子見という選択もあり!
治療方針は一人ひとりのライフスタイルに合わせて行います。
自覚症状や血液検査での貧血の程度によっては、治療をしないで経過観察するという選択肢もあります。
治療が必要な場合、内服治療や手術療法などがありますが、以前と比べるとかなり治療方法の選択肢が広がっています。
以前には手術療法しかないと思われた方でも、今は内服治療等で経過観察できる方も増えています。
また、手術療法が必要な方に対しても、腹腔鏡下手術や子宮鏡下手術、開腹手術など、様々な選択肢があります。
(手術療法が必要な方に対しては、当院から適切な高次医療機関にご紹介させていただきます。)
下記の点を医師とよく話し合い、治療方針を決めましょう。
- 子宮筋腫ができた部位、大きさ
- 症状があるかないか
- 今後妊娠・出産を希望しているか
- ご年齢