よつはレディースクリニック志木

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よつはレディースクリニック志木

子宮筋腫・子宮内膜症(子宮腺筋症)

子宮筋腫

子宮筋腫とは、子宮の筋肉にできる良性の腫瘍で、成人女性の4人に1人は子宮筋腫があると言われています。命にかかわる病気ではありませんが、ごく稀に悪性腫瘍である子宮肉腫が見つかる場合もあります。

また、子宮筋腫は、大きさや、できた部位によっては、不妊症や流産、早産の原因となったり、ひどい生理痛や貧血の原因となって日常生活に支障をきたす場合もあります。 症状の変化が緩やかなため、気付かないまま悪化してしまうことも少なくありません。 予防や早期発見のためにも、定期的に婦人科検診を受けるようにしましょう。

女性

子宮筋腫は腫瘍部位によって3種類に分けられます

子宮筋腫は、子宮のどの部分に筋腫ができるかにより、下記の3種類に分けられます。

筋層内子宮筋腫(きんそうないしきゅうきんしゅ)

子宮の厚い筋層にできる筋腫で、子宮筋腫のほとんどがこの筋層内子宮筋腫と言われています。

漿膜下子宮筋腫(しょうまくかしきゅうきんしゅ)

子宮の外側を覆う漿膜と呼ばれる膜の下にできる筋腫です。
漿膜下子宮筋腫は自覚症状がないため、発見が遅れる場合が多いです。

粘膜下子宮筋腫(ねんまくかしきゅうきんしゅ)

子宮の内側の粘膜にできる筋腫です。
粘膜下子宮筋腫の場合、腫瘍そのものが小さくても、生理の量が非常に多くなったりして、貧血などの症状が強く表れます。

エストロゲンの影響?子宮筋腫の原因

子宮筋腫ができるメカニズムはまだはっきりと解明されたわけではありませんが、女性ホルモンの一つであるエストロゲンの影響で大きくなるということが分かっています。そのため、子宮筋腫が見つかるのは30代~40代の女性がほとんどです。

生理痛・生理が長い・出血量が多いときは要注意!子宮筋腫の症状

子宮筋腫は、発生した部位によって症状が出る場合と出ない場合があります。主に症状が出るのは粘膜下筋腫で、貧血や月経困難症・過多月経・不正性器出血などがあらわれます。漿膜下筋腫、筋層内筋腫の場合、初期の状態では自覚症状はほとんど出ることはありませんが、大きくなると、過多月経や周囲臓器の圧迫による、水腎症や便秘・頻尿・腰痛などの症状が表れます。

状態によっては様子見という選択もあり!

治療方針は一人ひとりのライフスタイルに合わせて行います。 自覚症状や血液検査での貧血の程度によっては、治療をしないで経過観察するという選択肢もあります。 治療が必要な場合、内服治療や手術療法などがありますが、以前と比べるとかなり治療方法の選択肢が広がっています。
以前には手術療法しかないと思われた方でも、今は内服治療等で経過観察できる方も増えています。 また、手術療法が必要な方に対しても、腹腔鏡下手術や子宮鏡下手術、開腹手術など、様々な選択肢があります。 (手術療法が必要な方に対しては、当院から適切な高次医療機関にご紹介させていただきます。)

下記の点を医師とよく話し合い、治療方針を決めましょう。

  • 子宮筋腫ができた部位、大きさ
  • 症状があるかないか
  • 今後妊娠・出産を希望しているか
  • ご年齢

子宮内膜症(子宮腺筋症)

20~30代の女性に増えている「子宮内膜症」。病名を聞いたことはあるけれど、実際はどんな病気なのか知らない方も多いのではないでしょうか?子宮内膜症は、月経のある成人女性の10人に1人がかかると言われているほど身近な病気になってきています。まずは病気に対する正しい知識を持ち、疑われる症状が出た場合でもできるだけ冷静に対処できるようにしておきましょう。

子宮内膜症は、子宮以外で発生する病気です

子宮内膜とは、通常子宮の内腔を覆っている膜で、妊娠時に受精卵が着床するベッドのような役割を果たしています。着床しなかった場合、子宮内膜は出血を伴い月経という形で体外に排出され、子宮内部には新しい子宮内膜が再生されます。
ところが、本来であれば子宮内にあり、月経で体外に排出されるはずの子宮内膜が、子宮以外の卵巣や腹膜などに出来てしまう疾患が、子宮内膜症です。発症の原因については諸説ありますが、生理痛が増強したり、性交痛、腸管など他の臓器との癒着が起きることによる腹痛などの症状が見られます。また、不妊症の原因としても考えられています。

子宮内膜症は早期発見・早期治療が大切です

子宮内膜症の患者様は、なんとなく違和感を感じながらも、放置してしまったり、ただの生理痛だとご自身で判断してしまい、検査をした時には、だいぶ症状が悪化しているケースも見られます。
また女性の中には、子宮内膜症と聞くと不妊症につながることを恐れて、パートナーに相談できなかったり、受診を避ける方もいらっしゃいます。たしかに子宮内膜症がきっかけで不妊になってしまう場合もありますが、病気の治療や不妊治療を合わせることで妊娠される方もたくさんおられます。
近年、治療の選択肢が増えてきており、患者様のご年齢やライフスタイル、症状に合わせて治療法を選択することが可能となってきています。症状を悪化させない一番の方法は、症状が気になってきたら、早期に受診することです。まずは、ご相談ください。

子宮内膜症チェック

  • 生理の際、いつもより痛みが強い。(鎮痛剤が効かなくなってきた)
  • 生理でない時にも下腹部や腰などに鈍痛や圧迫痛(生理痛)がある
  • 排便時や性交時に痛みを感じる